コーチングの「お客様の声」はどう載せる?感想を判断材料に変えるページの作り方

コーチングの「お客様の声」はどう載せる?感想を判断材料に変えるページの作り方

セッションの感想はもらっている。それでも、ホームページに載せようとすると「とてもよかったです」「話しやすかったです」という言葉ばかりになる。これで相談を検討している人の参考になるのか、迷っていないでしょうか。

お客様の声は、褒め言葉をたくさん並べるよりも、どんな状況の人が、どの支援を受け、何を感じたのかが分かる形に整えます。本人の感想と提供者の補足を分け、実際に受けたサービスの条件も添えることが大切です。

目指すのは、すごいコーチだと思わせるページではありません。初めて訪れた人が「自分の相談にも関係があるか」「どんな関わりを受けられるか」を考えられるページです。

今回は、本業と両立しながらコーチングを提供する方へ、すでにある感想を掲載する際の構成と確認方法をお伝えします。アンケートの質問作りではなく、集まった回答をどう見せるかに絞ります。

目次

最初に「どの迷いに答える声か」を決める

どの迷いに答える声かを先に決める図

感想を選ぶとき、最も強く褒めてくれた回答から載せたくなるかもしれません。しかし、読み手が知りたいことと、その褒め言葉が答えていることは同じとは限りません。

例えば、相談内容がまとまっていなくても参加できるのかを迷っている人には、話を整理した過程が分かる感想が参考になります。継続支援を検討している人には、面談と面談の間にどう取り組んだかが分かる声が役立つでしょう。

一方、「先生がすばらしい」という言葉だけでは、その人が何に価値を感じたかまでは分かりません。無理に具体化するのではなく、書かれている範囲で何が伝わるかを見ます。

まず、商品を検討する人が迷いそうなことを一つ書いてください。そのうえで、その疑問を考える材料になる感想があるかを探します。声を集めてから、すべてに同じ役割を持たせないことです。

ただし、声がない疑問は商品説明で答えられる場合もあります。実施時間や対応範囲など、提供者が説明するべき情報まで、お客様の感想に代わりに説明してもらう必要はありません。

一つの声を、四つの情報で整理する

一つの声を四つの情報に分けて整理する図

掲載する一件は、「受ける前の状況」「受けた支援」「本人の感想」「その後について確認できていること」に分けると整理しやすくなります。四つとも必ず埋めるという意味ではありません。

受ける前の状況は、なぜ相談したのかが分かる範囲にします。人生の経緯をすべて書くより、「活動の候補が多く、最初に何をするか決められなかった」といった一場面の方が、今回の支援との関係を示せます。

受けた支援は、体験セッションなのか、継続プログラムなのかを明確にします。提供時期や回数が判断に必要なら、確認できる範囲で添えます。無料モニターの感想を、通常の有料プログラムの実績のようにまとめないことです。

本人の感想には、本人が実際に書いた言葉を使います。提供者が説明を補うなら、「提供者による補足」と分けて、どこまでがお客様の発言か分かるようにします。

その後については、分かっていることだけを書きます。面談直後の感想しかなければ、それで終えて構いません。未来の計画が書かれているからといって、その計画を実行した結果まで補わないでください。

不足する項目があるときは、本人に確認できるかを考えます。確認できなければ、その項目を省く選択もできます。完成した物語にするために、空白を想像でつなぐ必要はありません。

見出しは、感想より大きな約束にしない

見出しを感想より大きな約束にしない図

本文を正確に載せても、見出しで意味が変わることがあります。「次に何をするかが決まりました」という声に、「迷いを完全に解消し、目標達成へ」と見出しをつければ、本人が述べた以上の変化を印象づけます。

見出しには、確認できる内容を短く置きます。本人の言葉から抜き出す場合も、別の意味にならないかを確かめてください。

提供者が作った見出しは、本人の発言そのものとは区別します。かぎ括弧で囲んだ大きな文字を見れば、読者は本人がそう言ったと受け取るかもしれません。

また、「人生が変わった」という広い感想をもらっても、何が変わったかが分からなければ、仕事、収入、人間関係のすべてが改善したという意味にはできません。具体的な補足をお願いするか、その人の感想としての範囲にとどめます。

強い見出しを作ることより、見出しと本文を通して読んだときに、同じ内容を受け取れることを優先してください。

仮の例:直後の感想を、成果の物語に変えない

直後の感想を成果の物語に変えない図

ここからは編集の考え方を示すための仮の例です。実在のお客様の声ではなく、そのまま実績として掲載できる文章ではありません。

仮に、一回の体験セッションの直後に、次のような回答をもらったとします。

「何から始めるか迷っていましたが、誰に相談に来てほしいかを考えられました。まず案内文を書いてみたいです。まだ募集はしていません」

ここで確認できるのは、相談したい対象について考えられたことと、案内文を書きたいという意向です。案内文を完成させた、募集した、契約になった、という事実は含まれていません。

掲載するなら、見出しを「相談に来てほしい相手を考えるきっかけに」とし、体験セッション直後の感想であることを添える方法があります。本文は本人に掲載案を確認してもらいます。

逆に、「対象が明確になり、集客の悩みを解決」とまとめると、元の回答より意味が広がります。「まだ募集はしていません」を消して成果のように見せることも避けてください。

提供者側の補足を入れるなら、「今回扱ったのは、案内を届けたい相手の整理です」のように、実施内容を説明します。「この方は成功する準備ができました」といった未確認の評価を足す必要はありません。

短い声でも、支援がどの段階で役に立ったのかは伝えられます。大きな結果に変換しなくても、検討中の人が自分の状況と比べる材料になるのです。

読みやすく編集するときの境界を決める

抜粋や修正で元の意味を変えずに整える図

長い回答をすべて載せると読みにくい場合は、一部を抜粋できます。ただし、切り取る場所によって意味が変わることがあります。

「最初は戸惑いましたが、説明を聞いて進め方が分かりました」から、最後だけを抜き出すと、最初から分かりやすかったように見えるかもしれません。どの過程を伝えたい声なのかを確認して編集します。

誤字の修正、段落分け、重複部分の整理も、編集後の文章を本人に見てもらうと確認しやすくなります。要約した場合は、原文の引用と混同されない表示にします。

複数の人の感想を一つにまとめて、一人の声のように掲載することは避けてください。別々の回答を並べる場合は、それぞれが別の人の感想だと分かるようにします。

また、不満や留保を削って、全面的に満足した回答へ変えないことです。載せない回答も改善の材料として扱い、掲載した声だけで「全員が満足した」とまとめないようにします。

読みやすさのための編集と、印象を都合よく作る編集の境界は、元の意味が保たれているかで確かめます。

匿名でも、公開する情報は絞る

匿名でも公開する情報を絞って確かめる図

名前を伏せれば、どんな内容でも載せてよいとは考えないでください。勤務先の特徴、役職、地域、相談した時期などが重なると、知人には誰のことか分かる場合があります。

読者の判断に必要なのが「本業と両立して活動している人の感想」であれば、会社名や細かな職位まで載せる必要はないかもしれません。詳しい情報を増やすことだけが、具体的に伝える方法ではありません。

掲載前には、文章だけでなく、名前の表示、写真の有無、掲載場所を含めた案を本人に見てもらいます。「ホームページで紹介します」という説明だけで、広告や別の媒体でも使うつもりにならないことです。

回答してもらうことと、公開してよいかを尋ねることは分けます。公開を断っても今後の支援に影響しないことを伝え、返事がない場合を許可と扱わないでください。

確認した掲載案と返答は、後から照合できるように管理します。本業のある人ほど、掲載作業が数日に分かれる場合があります。どの版を確認してもらったか分からなくならないようにするためです。

ページの中では、声の前後にも説明を置く

声の前後に説明と案内を置いて並べる図

「お客様の声」のページを開いた瞬間、長い感想が何件も並んでいると、どれを読めばよいか迷うかもしれません。冒頭に、何のサービスについての声かを短く説明します。

体験セッションと継続支援の声があるなら、区分を分けます。複数のサービスを同じ見出しの下に混ぜると、どの商品で受けた支援なのか分からなくなります。

一件ごとは、内容が分かる見出し、必要な受講条件、感想の本文という順で揃えると読み比べやすくなります。画像だけに文章を詰め込まず、文字でも読める形を用意する方法があります。

読み終えた人には、その声に対応するサービスの説明へ戻れる案内を置きます。感想を読んだだけで申込みを決めてもらおうとせず、現在の内容や条件を確認できるようにしてください。

本サイトのように、入口をメール講座へまとめている場合は、その講座がどんな入口なのかを説明して案内します。過去の個別セッションの感想を、メール講座そのものの感想として見せないことも大切です。

声の掲載場所は、お客様の判断に必要な説明の近くから考えます。どのページにも大量に貼り付けるより、何の疑問を考える材料なのかが伝わる配置を選んでください。

公開した後も、現在の商品との違いを確認する

公開後も今の商品との違いを確かめる図

以前のサービスで受け取った感想が、今の提供内容にそのまま当てはまるとは限りません。期間、面談形式、対応範囲を変更した場合は、掲載している声との違いを確認します。

過去の声をすぐ消す必要はありませんが、以前のプログラムに対する感想だと分かる表示や、現在の案内との区別が必要になります。今は提供していない対応を、現在も受けられるように見せないことです。

また、掲載したら終わりではなく、見つけやすいか、どの商品か分かるか、説明へ戻れるかを実際に読み返します。スマートフォンでも確認すると、長い画像や細かい文字の読みにくさに気づく場合があります。

声の件数を増やすことだけを目標にしないでください。今ある一件を正確に紹介することと、今の商品の説明を整えることから始められます。

まとめ:褒められた証拠ではなく、選ぶための情報にする

褒め言葉より選ぶための情報にする図

お客様の声は、相談前の状況、受けた支援、本人の感想、確認できているその後を区別して掲載します。見出しや抜粋で意味を大きくせず、掲載案を本人に確認し、現在の商品説明へつなげます。

私は、お客様の言葉を、自分をよく見せるためだけに使わないことが大切だと考えています。どんな支援だったのかが伝われば、読む人が自分に合うかを考えられます。

まず一件、掲載を検討している感想を選んでください。初めて読む人が、何を受けた人の声なのか分かるか。実際に起きたことと、これからの希望を読み分けられるか。その確認から始めてみてください。

よくある質問

掲載できる声が一件しかなくても大丈夫ですか?

件数を多く見せるために水増しする必要はありません。一件でも、何の支援への感想かを明確にして載せられます。まだ声がない場合も、対象、内容、進め方、条件を自分の説明として整えることはできます。

短い感想しかないとき、こちらで文章を足してよいですか?

本人の発言として補うのは避けます。詳しく聞けるなら追加で尋ね、難しければ短いまま使います。実施内容を補う場合は、提供者の説明だと分かるように分け、本人の感想を作り足さないでください。

本人から掲載をやめてほしいと言われたら、どう進めますか?

希望する範囲を確認し、自分が管理するページの掲載を止めるなど、対応を進めます。どこで使っていたかを確認できるように掲載先を記録しておくと役立ちます。外部の転載など、自分で消せない範囲まで削除できると約束しないことです。

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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

本業を続けながらコーチングを仕事にしたい方に、商品づくりと販売の道筋を支援しています。個別相談800人超・セッション6,000時間超。

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