なぜ、高額塾に入っても稼げるようにならないのか——ビジネスは10個の器の掛け算

なぜ、高額塾に入っても稼げるようにならないのか——ビジネスは10個の器の掛け算

高額塾に入っても稼げるようにならないのは、ビジネスが掛け算で成立しているからです。答えを先に書きます。稼げる状態になるために、たとえば1から10までの器を埋める必要があるとします。これが掛け算なので、8だけできなくても稼げません。高額塾では、1から10まで全部教えてもらえます。しかし、稼げない人が、10個全部の器を半年や1年で埋めるのは、不可能に近い。だから、塾が悪いのではなく、「それだけ努力しても稼ぎたいか」と、「どの器のどこが間違っているかを見てくれる人がいるか」で、結果が分かれます。前回のなぜ、知っているのにできないのかで、私が10個伝えて、そのまま通るのは3つくらいだ、と書きました。今回は、その先です。通った3つを直して5つにし、8つにする。では、残りを全部埋め切るまで、なぜやめてはいけないのか。ここを書きます。

目次

先日、私はXにこう書きました——ビジネスは、10個の器の掛け算で成立している

横一列に並んだ10個の器(同じ形の小鉢)の図

先日、私はXにこう書きました。なぜ、高額塾を受けても稼げるようにならないのか。理由は簡単で、ビジネスは掛け算で成立しているから。稼げる状態になるために1から10の器を埋める必要があるとして、それが掛け算なので、8だけできなくても稼げない。高額塾では当然、1から10まで全部教えてもらえる。しかし、稼げない人が1から10まで全部の器を半年や1年で埋めることは、不可能に近い。稼げないのはビジネスの小学生みたいなものだとしたら、小学生が塾で勉強を教えてもらって、東大に合格しろと言われているようなもの。そんなことは学校の仕組みでは理解できるのに、ビジネスの世界では理解できていない。だから、クロージングで「あなたも稼げますよ」と言われると信用して買い、結果が出ないと思ってしまう。もちろん、高額塾も全部を教えてくれるので、ちゃんとやれば稼げるようになる。ただ、小学生が東大に合格することを考えると、難しいことが分かるはず。重要なのは、それだけ努力しても稼ぎたいかどうか。何年かかってでも、と決めた人は、10個の器を埋めればいいだけ。しかし、どの器のどこが間違っているかが、ほとんどの人には分からない。だから、私の実感では9割以上の人が、10個の器を埋められずに終わる。これを理解してからビジネスをしないと、大体、失敗で終わる、と。

この投稿を、順番に開いていきます。まず、言葉を定義しておきます。

器とは、ビジネスで稼げる状態になるために、埋まっていなければならない要素の一つ一つのことです。集客、商品、価格、セールス、といった項目のことで、それぞれに「埋まっている」「空いている」という状態があります。埋まっているとは、その項目が、稼げる人と同じ水準でできている状態。空いているとは、知っているだけ、やってみただけで、結果を出す水準に届いていない状態です。ここで大事なのは、器は足し算ではなく、掛け算でつながっている、という点です。10個の器のうち9個が埋まっていても、1個が空なら、全体はゼロです。9割できているから9割の結果が出る、とはなりません。ゼロです。

なぜ、こんなに厳しい構造なのか。実際のビジネスを想像してみると、分かりやすいと思います。集客ができて、商品もあって、セールスもできる。しかし、価格の器だけが空いていて、教わった価格を、自分の怖さで半分に下げている。すると、集客も商品もセールスも機能しているのに、売上は生活費に届きません。あるいは、全部そろっているのに、集客の量が続かない。毎日の発信が止まる。すると、他の9個がどれだけ立派でも、目の前に人が来ないので、結果はゼロです。掛け算というのは、比喩ではなく、実際にこうなる、ということです。

私はセッションで、人間の頭は足し算だと思っている、と何度も話しています。1個やったら1個成長した。3個やったら3個成長した。成長の線が斜めに上がって、100に近づいている、と思っている。しかし、実際は掛け算なので、1個でもゼロがあれば、結果はずっとゼロのままです。足し算のつもりでいると、7個埋めたのに結果がゼロ、という状態が、「近づいていない」「無理だ」に見えます。そこで、やめます。掛け算だと分かっていれば、同じ状態が、「あと3個」に見えます。見え方が変わるだけで、やめるかどうかが変わります。

私は2020年に、売上を伸ばすための掛け算の話を書きました。あのときの掛け算は、20万円×1人と、2万円×10人、という売上の掛け算でした。単価と人数の話です。今回の掛け算は、その手前にあります。10個の器のうち1つでも空なら、単価も人数も、掛ける前にゼロになる、という掛け算です。同じ言葉ですが、こちらのほうが、ビジネスの土台に近い。

なぜ、高額塾に入っても稼げるようにならないのか——10個全部を、半年や1年で埋めるのは不可能に近い

段数の多い長い階段の図

高額塾は、全部教えてくれます。ここは、はっきり書いておきます。カリキュラムを見れば、集客も、商品づくりも、セールスも、マインドも、10個の器の全部が入っています。教える内容が足りない、ということは、まずありません。それでも稼げない人が出る理由は、教わることと、器が埋まることが、別だからです。前回、「知っている」と「できる」は全く違う、と書きました。塾で教わった状態は、「知っている」です。器が埋まった状態は、「できる」です。この差が、塾の中では埋まりにくい。

個別相談800人超、セッション6,000時間超の記録の中で、毎回のように起きていることを、もう一度書きます。私が10個のことを伝えて、10個そのまま理解して、10個できる人は、ほとんどいません。よくいって、3つくらいです。残りの7つが欠けたまま動くので、最初の結果はだいたい失敗します。そこで、欠けていたところを直して、もう一度やる。3つが5つになり、5つが8つになります。私のセッションでも、この進み方です。では、8つが10になるまでに、どれだけの期間がかかるか。塾の期間は、多くの場合、半年か1年です。半年や1年で、3つから10まで埋め切れる人は、稼げていない状態から入った人の中には、なかなかいません。期間の見積もりが、最初から合っていないのです。

Xでは、小学生と東大、というたとえを使いました。学校の仕組みなら、すぐに分かります。小学生が1年間、塾で勉強を教えてもらったとして、東大に合格しろ、と言われたら、無理だと分かる。小学校6年、中学3年、高校3年、と段を踏んで、それでも合格するのは一部です。塾が悪いから合格しないのではなく、段を踏む時間が足りないから合格しない。ここまでは、分かります。ところが、ビジネスになると、同じことが分からなくなります。なぜか。ビジネスには、学年がないからです。自分がいま何年生か、誰も教えてくれません。だから、入った時点で「高校3年生くらいだろう」と思い込んで、1年後に合格できないと、塾のせいにするか、自分の才能のせいにします。実際は、小学生だっただけです。稼げていない、ということは、ビジネスの小学生だ、ということです。これは、能力の話ではありません。埋まっている器の数の話です。

クロージングで「あなたも稼げますよ」と言われる、という話も、ここにつながります。これは、嘘ではありません。全部教えてくれるのだから、ちゃんとやれば、稼げるようになる。塾側は、そう言える根拠を持っています。問題は、それが「小学生が東大に合格する」のと同じ難しさだ、と知って買うか、知らずに買うか、です。知らずに買うと、1年後に結果が出なかったとき、「騙された」と読みます。知って買うと、同じ1年後を、「まだ器が7つ埋まっていない。続きがある」と読みます。同じ結果で、読み方が変わり、読み方が変わると、次の一手が変わります。前者は、塾をやめて別の塾を探すか、ビジネスそのものをやめます。後者は、空いている器を埋めに行きます。

塾が悪いのではない——私自身が塾を受け、講師側にも立った

黒板の前に立つ講師の人型の図

ここまで読むと、塾に否定的な記事に見えるかもしれません。違います。私自身が、塾を受けて、いまに至っている人間です。私にも、ノウハウコレクターの時代がありました。たくさんの塾に通い、一緒に通っている人から「なんで安達さんは稼げないんですか」と言われていた時期があります。当時の私は、もっとスキルがあれば稼げるはずだ、と思い込んでいました。いまの言葉で言えば、埋まっている器を、さらに深く掘っていたのです。空いている器は、別のところにありました。

2020年に、高額塾に行っても稼げないという記事を書きました。あのとき書いたのは、こういうことです。塾の実績に載るのは、100点が取れたら稼げるとして、99点の人が入塾するから。ゼロイチの人が一から仕組みを作り始めても、1年では無理で、基本ができるくらい。そして、高額塾を否定するつもりはない、私も数多くの塾に通ったからいまがある、と。いま書き足すなら、99点の人とは、器が9個埋まっている人のことです。あと1個を塾で埋めて、結果が出た。同じ塾で結果が出なかった人は、入ったときに3個しか埋まっていなかった。同じカリキュラムを受けて、同じように課題をやって、差が出る。差は、塾の内容ではなく、入るときに何個埋まっていたか、です。

私は、講師側にも立ったことがあります。自分が受けた塾で、得意だった分野のパートを受け持たせてもらいました。教える側に立ってみて、分かったことがあります。同じ内容を、同じように話しても、受講生ごとに、残る量が違うのです。全部を受け取れる人もいれば、3つで止まる人もいる。私はこれを、器の大きさによって、投げる量が変わる、と言っています。同じアドバイスをしても、受け取る側の器が小さいうちに投げすぎると、いっぱいいっぱいになって、こぼれます。塾という形は、人数が多いので、一人ひとりの器に合わせて投げる量を変えることが、構造として難しい。これは塾の欠陥ではなく、塾という形の性質です。全部を教えるためには、塾は最適な形です。ただ、「この人の、どの器のどこが空いているか」を見て、投げる量を変える、という作業には、形が合っていません。

だから私は、塾か、個別か、という二択だとは思っていません。本来の組み合わせは、塾と、見る人、です。塾で全部を教わり、見る人に、空いている器を指してもらう。塾だけで完結すると思うところに、ズレがあります。私のところに来る方にも、以前に塾に通っていた方が多くいます。私は、その塾の名前も内容も、批判する必要を感じません。全部教えてくれたはずだからです。私がやるのは、埋まらなかった器を一緒に探して、そこだけを埋めることです。塾で教わった内容は、そのまま使えます。むしろ、教わった内容があるからこそ、指した器を埋めるのが早い。

10個の器の例——塾で教わる項目と、埋まらない項目は違う

左右に2つの棚の図

10個の器を、例として並べておきます。器の名前や分け方は、人によって、ビジネスによって変わります。ここに書くのは、私がクライアントを見るときの枠組みを、例として10個に割ったものです。左が器、中央が塾で教わるかどうか、右が、一人で埋まりにくい理由です。

器の例 塾で教わるか 一人で埋まりにくい理由
1. マインド(お金の受け取り方・ブレーキ) 教わる(講義がある) 自分では見えない。埋まっているつもりで、空いていることが最も多い器
2. 誰に売るか(ターゲット) 教わる 決めたつもりで、自分が売りやすい人、断られにくい人に寄っている
3. 何を約束するか(コンセプト・ポジション) 教わる 他人と同じ言葉になる。自分では違いが分からない
4. 商品設計(期間・回数・価格) 教わる 価格でブレーキが出る。教わった価格を、自分の怖さで下げてしまう
5. 集客の入口(SNS・ブログ・広告) 教わる 量が続かない。毎日が止まると、掛け算がゼロに戻る
6. 見込み客の教育(メルマガ・LINE・動画) 教わる 書けない。書いても、買う導線につながっていない
7. セールス(個別相談・クロージング) 教わる 断られるのが怖くて、提案しない。「商品がいらないと言われただけ」と思えない
8. 提供・結果を出す力 教わる(一部) 契約が取れても、相手に結果が出ないと、次が続かない
9. 継続・リピート・紹介 教わる(一部) 1回売れて終わる。継続の設計が、最初の商品に入っていない
10. 数字の管理と改善 教わる 失敗の読み方を間違える。「方法が悪い」と読んで、直さずに替える

この表で見てほしいのは、中央の列が、ほとんど「教わる」で埋まっていることです。塾は、全部を教えています。それでも右の列が残る。右の列は、教わったことと別のところにあります。知識ではなく、本人の判断や、怖さや、続かなさの側にあるからです。そして、掛け算なので、右の列のうち、1つでも空いていれば、結果はゼロです。「8だけできなくても稼げない」と書いたのは、このことです。1から7まで埋まっていて、9も10も埋まっていて、8の「提供して結果を出す」だけが空だと、契約は取れても続かず、紹介も出ず、1年後には売上が落ちます。7割、8割できている。それなのに、結果はゼロか、ゼロに近い。これが掛け算の姿で、足し算の頭で見ると、ここが「合わなかった」に見えます。

もう一つ。塾で教わった内容を復習しても、右の列は埋まりません。埋まらない理由が、内容の理解ではないからです。1番の器を例にすると、お金の受け取り方の講義は、どの塾にもあります。聞けば、分かります。「分かっている」ので、本人は埋まっていると思います。しかし、実際の価格を出す場面で、教わった価格を半分に下げているなら、その器は空いています。空いていることは、講義を聞き直しても分かりません。実際の場面での、本人の手の動きに出るからです。手の動きを見る人がいて、初めて、空いていることが分かります。

どの器のどこが間違っているかは、自分では分からない——だから、見てくれる人が要る

背中にリュックのように10個の小さな器を背負った人型が首を後ろへひねって自分の背中を見ようとしているの図

私は2019年に、高額塾に行っても、ごく一部の人しか成功しない理由を書きました。あのとき書いたのは、人それぞれ、できないところが違う、ということと、できていると思っているところで間違っていることが多々ある、ということでした。いまも、そのままです。空いている器は、人ごとに違います。塾のカリキュラムは、全員が同じ順番で、全部を埋めに行きます。自分の空いている器がどれかは、カリキュラムには書いていません。書けないのです。人ごとに違うからです。

なぜ、自分では分からないのか。埋まっていると思っている器が、空いているからです。10個のうち、自分では3つ空いていると思っている。実際は7つ空いている。しかも、埋まったと思っている3つのどこかが、間違っている。自分の背中に背負っている器を、自分で覗くことができないのと同じで、見える位置にないのです。見える位置にないものは、いくら真面目に自分を点検しても、見つかりません。真面目な人ほど、見える3つを何度も点検して、見えない7つを放っておく、という形になります。

原則の形で、私の講座でよくある場面を書きます。あるクライアントは、以前に別の塾を途中でやめて、私のところへ来ました。動いていないわけではありません。SNSもやっています。ただ、振り切れていない。そして、同じ質問を、3回目にしてきます。「SNSで交流するには、どうしたらいいですか」。3回目だということに、本人は気づいていません。苦手なことだから、やらない理由を探して、同じ場所をぐるぐる回っている。私はこれを、怠けている、とは読みません。空いている器が、本人に見えていない、と読みます。見えていれば、同じ質問にはなりません。「ここが空いています」と指されて、初めて、質問が変わります。「どうしたらいいですか」から、「ここを埋めるには、何をすればいいですか」に変わる。質問が変わった時点で、器は埋まり始めています。

見る人が要る、もう一つの理由は、成長曲線です。足し算の頭でいると、努力が斜めに積み上がって、100に近づいている、と思います。実際は掛け算なので、全部が1になるまで、結果はずっとゼロです。7個目を埋めた日も、8個目を埋めた日も、売上は変わりません。ここで、「近づいていない、無理だ」と思って、やめます。やめる場所は、だいたい、あと2つか3つ、というところです。見る人がいると、ここでやめさせません。「いま何個目か」を、本人の代わりに言えるからです。「あと3つです。8個埋まっても結果はゼロのままなのは、掛け算だからで、あなたが間違っているからではありません」。この一言があるかないかで、やめるかどうかが分かれます。全部が1になった途端に、結果は突然動きます。階段を一段ずつ上がるのではなく、止まっていたものが、急に動く。この動き方を知らないと、動く直前でやめることになります。

以前になぜ、何を学ぶかより「誰から学ぶか」なのかで、メンター選びの5つのチェックポイントを書きました。ここで一つ足すなら、その人が「全部を教えてくれる人」か、「どの器のどこが間違っているかを指してくれる人」か、です。全部を教えてくれる人は、たくさんいます。塾も、教材も、動画も、全部を教えてくれます。空いている器を指してくれる人は、少ない。そして、稼げていない段階で本当に要るのは、後者です。全部はもう教わっているのに結果が出ていないなら、足りないのは教えではなく、指す人です。

それだけ努力しても、稼ぎたいか——残りの7つを埋め切るまでやめない、という決め方

分かれ道の図の図

Xに、重要なのは、それだけ努力しても稼ぎたいかどうか、と書きました。ここが、この記事でいちばん大事なところです。半年や1年で稼げると思って入ると、埋まる前にやめます。期間の見積もりが合っていないので、見積もりの期限が来た時点で、「だめだった」と結論が出るからです。何年かかっても、と決めて入った人は、期限で結論を出しません。埋まったかどうかで結論を出します。差は、能力ではなく、期間の見積もりと、決め方です。小学生が、6年、3年、3年と段を踏むのを、最初から知って入るか、1年で合格するつもりで入るか。それだけです。

では、実際にどう進めるのか。私の講座で、受講生にお願いしている順番を、原則の形で書きます。

  1. いま何個埋まっているかを、自分の採点ではなく、稼げた人に見てもらう。自分の採点は、埋まっているつもりの器を数に入れてしまう
  2. 塾や講座で教わった内容を、疑わずに、そのままやる。全部教えてくれている、というのは本当なので、内容を疑う時間は要らない
  3. 結果が出なかったら、「方法が悪い」と読まずに、どの器が空いていたかを指してもらう。方法を替えると、空いている器はそのまま次の方法へ持ち越される
  4. 指された器を1つ埋めて、もう一度、同じことをやる。他の器は触らない。埋まっている器を掘り直しても、結果は変わらない
  5. 全部埋まるまで、期限を切らずに続ける。7個埋まっても、8個埋まっても、結果はゼロのままだ、と最初から知っておく。ゼロが続くのは、掛け算だから

もう一つ、私の講座では、セッションを2週間に1回にしています。理由は、器の性質にあります。毎週だと、課題の変化が出ません。1か月空くと、元の思考に戻ります。器は、埋めても、放っておくと漏れるのです。埋めた価格の器が、1か月後には、また怖さで下がっている。埋めた集客の器が、忙しさで、また止まっている。これも掛け算の性質で、埋めた器が1つ漏れれば、全体はまたゼロに戻ります。だから、埋める人だけでなく、埋めた器が漏れていないかを見続ける人が要る。2週間という間隔は、漏れる前にもう一度見る、という間隔です。

私はXでは、強く書きました。この記事の地の文では、保証はしません。書けるのは、二つだけです。一つは、10個の器が全部埋まれば結果は出る、という構造。もう一つは、私が見てきた範囲で、埋め切るまで続けた人は、結果が変わっている、という記録です。どちらも、あなたが埋め切るかどうかとは別の話です。埋め切るかどうかは、それだけ努力しても稼ぎたいか、という、あなた自身の決め方にかかっています。ここだけは、私にも、どの塾にも、代わりに決めることができません。

まとめます。高額塾に入っても稼げるようにならないのは、ビジネスが10個の器の掛け算で、1つでも空いていれば結果がゼロになるからです。塾は、全部を教えてくれます。それでも、稼げない人が半年や1年で全部の器を埋めるのは、不可能に近い。小学生が塾に通って、1年で東大に合格しろ、と言われているのと同じだからです。だから、塾が悪いのではありません。要るのは、「それだけ努力しても稼ぎたいか」を先に決めることと、「どの器のどこが間違っているか」を、自分の代わりに見てくれる人です。空いている器は、自分の背中にあって、自分では見えません。7個埋まっても結果がゼロなのは、掛け算だからで、あなたが間違っているからではありません。もしいま、「1年やったのに結果が出なかった」と思っている方がいたら、その1年で埋まった器の数を、数えてみてください。ゼロではないはずです。残っているのは、埋まらなかった器を指してもらうことと、埋め切るまでやめない、と決めることだけです。

よくある質問

結局、高額塾には入るべきですか。入らないほうがいいですか。

どちらでもありません。塾は、10個の器の全部を教えてくれる場所としては、優れた形です。入るなら、二つを知って入ってください。一つは、半年や1年で全部の器が埋まる可能性は低い、ということ。もう一つは、塾は全部を教えてくれるが、あなたのどの器が空いているかを一人ひとりに指す形にはなっていない、ということです。この二つを知って入れば、1年後に結果が出ていなくても、「騙された」ではなく、「あと何個か」と読めます。知らずに入ると、同じ1年後を、失敗と読みます。入るかどうかより、どう読むかを先に決めておくほうが、大事です。

塾で1年やったのに、結果が出ませんでした。お金と時間を無駄にしたのでしょうか。

無駄ではありません。1年で埋まった器が、いくつかあるはずです。3つだったものが、5つか6つになっている。結果がゼロのままなのは、掛け算だからで、埋めた器が消えたわけではありません。無駄になるのは、ここで「この道は合わなかった」と読んで、別の方法へ移るときです。別の方法へ移ると、空いている器は、そのまま次の方法へ持ち越されます。そして、次の方法でも、同じ器が空いたまま、また1年が過ぎます。いまやることは、塾で教わった内容を疑うことではなく、埋まらなかった器がどれかを、稼げた人に指してもらうことです。教わった内容は、そのまま使えます。

10個の器のうち、自分がどこで止まっているかを、自分で見つける方法はありますか。

正直に書くと、自分一人で正確に見つけるのは、かなり難しいです。埋まっているつもりの器が空いている、というのが、止まっている人の典型だからです。それでも一人でやるなら、一つだけ、手がかりを書きます。「知っている」ではなく、「手が動いているか」で見てください。価格を教わった。知っている。では、実際に出している価格は、教わった価格そのままか。集客を教わった。知っている。では、この2週間、毎日発信したか。手が止まっている器が、空いている器です。ただ、それでも見えない器は残ります。同じ質問を何度もしている、同じところで何度も止まる、という自覚があるなら、そこは自分では見えない器なので、見る人に頼んでください。

「何年かかっても」と言われると、気が遠くなります。目安はないのでしょうか。

期間の目安は、人ごとに違うので、私は一律の数字を出しません。いま何個埋まっているかで、残りの距離が違うからです。ただ、気が遠くなるのは、足し算の頭で見ているからだ、ということは書けます。足し算で見ると、ゼロが続く期間が、全部「進んでいない期間」に見えます。掛け算で見ると、ゼロが続く期間は、器を1つずつ埋めている期間です。8個目が埋まった日も、結果はゼロですが、あと2個です。見る人がいれば、「いま何個目か」を言ってもらえるので、遠さの正体が分かります。遠いのではなく、あと2個で、それまでは結果が動かない、というだけです。何年かかっても、というのは、期限を切らない、という決め方のことで、実際に何年もかかる、という予告ではありません。

10個の器の中で、マインドが最初にあるのはなぜですか。

掛け算だからです。全部の器を埋めなければ結果が出ないなら、どこかで間違います。1回目は当たっても、2回目で違える。スキルで押して売れる人はいますが、なぜ売れたかを本人が説明できないので、2回目を自分で出せず、人にも教えられません。それなら、マインドの器を先に埋め切ってから、他の器に取りかかるほうが、結果として早い、と私は考えています。マインドが埋まっていると、他の器を埋める途中の失敗を、「方法が悪い」ではなく「器が空いている」と読めるようになるからです。読み方が変わると、直せます。読み方が変わらないと、替えます。マインドの器は、他の9個の埋め方を決める器なので、最初に置いています。

この記事の内容を、あなたのビジネスに当てはめて実践したい方へ。メールで課題を出し、私が直接添削する無料講座をやっています。読むだけの講座ではないので、本気の方だけどうぞ。
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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

集客やセールスが苦手な稼げないコーチの方向けに、コーチングビジネスの基本を教えています。起業家を育成しています。

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