会社の仕事が終わってからブログを開き、「今日は何を書こう」と考える。結局、読んだ本の感想や、参加した講座で学んだことを書く。更新は続いているけれど、相談やメルマガ登録にはなかなかつながらない。
そんなとき、もっと面白い出来事を探したり、投稿回数を増やしたりする前に、記事の出発点を見直してみてください。
コーチとして仕事につなげるブログでは、「自分が今日書けること」だけでなく、「支援を必要とする人が、何を判断できずに困っているか」からネタを選びます。一つの記事で一つの疑問に答え、その先で個別に考える必要がある部分を、相談やメール講座へつなぐのです。
今回は、本業と両立するコーチが、限られた執筆時間を使うテーマを選び、記事末尾の案内まで組み立てる方法をお伝えします。
日記が悪いのではなく、読者とのつながりが見えない

日常の話や学びの報告を書いてはいけない、ということではありません。人柄や考え方を知ってもらうきっかけになることもあります。ただ、その内容と、読者が相談したいことの関係が見えるかは別です。
例えば、「今日はリーダーシップの本を読みました。勉強になりました」で終わると、読者はあなたの学習状況を知ることはできます。しかし、自分の困りごとにどう役立つのかは、読者が考えなければなりません。
同じ読書がきっかけでも、「初めて部下を持ち、仕事を任せるときに迷うこと」という疑問から書けば、扱う内容は変わります。任せる前に確認したい条件や、丸投げとの違いを説明する記事にできます。これはテーマの作り方の例であり、その本に書かれている内容の紹介ではありません。
自分の体験は、読者の問いを考える材料にできます。体験そのものを主役にするのか、そこから得た考え方で読者の疑問に答えるのか。その違いを意識してみてください。
ただし、学んだばかりのことを、自分が実践して成果を出したように書く必要はありません。読んだこと、試したこと、確認できた結果は分けて伝えます。
まず、どんな相談を受けたいのかを言葉にする

ネタを探す前に、今の自分がどんな相手を支援しているのかを確認します。ここが広すぎると、人間関係、仕事、お金、自信など、何でも書ける代わりに、記事の選び方が決まりません。
例えば、働きながら自分の事業を育てたい人なのか。初めてチームを任され、メンバーとの関わり方を考えたい人なのか。どちらも仕事の悩みですが、必要な記事は違います。
対象は属性だけでなく、今いる場面まで書いてください。「会社員向け」よりも、「会社の仕事を続けながらコーチングを提供しているが、継続サービスの案内が作れていない人」の方が、疑問を考えやすくなります。
その人が次に進むために、何を知り、何を考える必要があるのか。ここから記事の候補を出します。「継続サービスには何を含めるか」「勤務中に返信できない場合、どう説明するか」など、具体的な問いになります。
対象を決めることは、その人以外に読んではいけないと言うことではありません。誰の役に立つ記事かを、自分が判断するためです。最初から完璧な対象像に固定せず、実際の反応や相談を見ながら見直せます。
ネタは「相談前に迷うこと」から集める

記事の材料は、特別な成功体験だけではありません。支援を受ける前に相手が迷うこと、説明しても伝わりにくかったこと、自分が初めて取り組んだときに判断できなかったことも候補になります。
自分の案内文を読んでみて、初めての人なら何を質問するかを考える方法があります。セッションでは何をするのか。どこまで相談できるのか。話した後は何をするのか。説明から抜けている問いが見つかるかもしれません。
実際に受けた質問を参考にする場合は、その人の話をそのまま記事にしないでください。名前を消しても、勤務先や家族構成、出来事の組み合わせで誰か分かることがあります。公開できる範囲で、一般的な問いへ置き換えます。
まだ相談経験が少ないなら、想定する読者の疑問として考えます。その場合、「よく相談されます」と実際以上に見せず、この記事で扱う問いとして提示すれば十分です。
ネタ帳には、単語ではなく疑問文で残します。「自信」では広すぎても、「実績が少ないとき、プロフィールには何を書けばよいか」なら、答える範囲が見えてきます。
記事にする候補は、三つの問いで絞る

候補が増えたら、書きやすさだけで選ばず、三つの問いで確かめます。
一つ目は、「この疑問を持つ人は、今の自分が支援する相手と重なるか」です。たくさん読まれそうでも、その先の支援と関係が薄いテーマなら、仕事につながる記事としての優先度は考え直せます。
二つ目は、「読後に、何を判断できるようになるか」です。気分がよくなる言葉だけでなく、自分の状況を整理する観点、選ぶときの条件、次に確認することなどを渡せるかを見ます。
三つ目は、「自分の経験や確認した資料をもとに、責任を持って答えられるか」です。関心があるだけの専門分野を、断定的に説明する必要はありません。分からないところは調べ、確認できなければ扱う範囲を狭めます。
三つとも満たす候補から書けば、少なくとも「何となく更新するための記事」からは離れられます。ただし、これでアクセスや登録が保証されるわけではありません。テーマの仮説を作った段階であり、公開後に反応を確かめる必要があります。
一つの記事に、一つの質問と答えを置く

書き始めると、伝えたいことが次々に出てくることがあります。商品の説明をしていたはずが、集客、価格、自信、時間の使い方まで広がる。すると、読者は最初の疑問への答えを見つけにくくなります。
最初に、この記事で答える質問を一つ書き、その直後に短い答えを書いてみてください。本文は、その答えの理由、具体的な考え方、例、当てはまらない場合を説明するために使います。
例えば、「サポート範囲はどう決めるか」という記事なら、支援の目的と継続して提供できる条件から決める、と最初に答えます。その後に、相談テーマ、返信の目安、対応方法などを整理します。集客全体の話まで同じ記事で終わらせる必要はありません。
途中で別の大きな疑問が出てきたら、次の記事の候補として残します。今の記事には、答えを理解するために必要な部分だけを入れてください。
長く書くこと自体を成果にしないことも大切です。読者が知りたいことに答えるために必要な説明を足すのであって、文字数を埋めるために同じ主張を繰り返すわけではありません。
仮の例:講座の受講報告を、読者の判断に役立つ記事へ

ここからは、ネタを選ぶ考え方を示す仮の例です。実際のコーチや受講者の事例ではありません。
会社員として働くコーチが、「休日にコミュニケーション講座を受けました」という記事を書こうとしていたとします。受けたい相談は、職場で依頼を引き受けすぎて予定を守れない人からの相談でした。
そこで、テーマを「仕事を頼まれると断れないとき、引き受ける前に何を確認するか」に変えます。講座の感想ではなく、相手が判断するための問いを中心にします。
記事では、期限、必要な作業、現在の予定との重なりを確認し、すぐに返事をせず調整できる部分がないか考える、という見方を説明できます。ただし、職場の立場や仕事内容によってできる対応は違うため、どんな依頼でも自由に断れると決めつけません。
最後には、仕事の優先順位や引き受け方を一人で整理しにくい方へ、実際に提供している支援の案内を置けます。単に「セッション募集しています」と付け足すより、記事で扱った問いと次の支援がつながります。
この例で変えたのは、本人を大きく見せる表現ではありません。自分の学習記録から、相手が判断するための情報へ、主役を移したことです。実際に使うなら、確認した知識と自分の提供範囲に合わせて内容を作ってください。
メルマガへの案内は、記事の答えを隠さずにつなぐ

メルマガに登録してほしいからといって、記事では肝心の答えを出さず、「続きは登録後」とする必要はありません。まずは、記事で約束した問いに答えてください。
そのうえで、一般的な説明だけでは決められないところを示します。「考え方は分かったけれど、自分の場合は何を優先するか」「今の案内文ではどこが伝わりにくいか」など、個別の状況によって判断が変わる部分です。
メール講座に個別の課題や返信があるなら、その仕組みが何に役立つのかを、記事の内容と結びつけて説明できます。ただし、実際には含まれていない添削や相談対応を、特典のように書かないことです。
案内文は、誰に向けたものか、何に取り組むか、次にどこを見ればよいかが分かる形にします。無料の講座であれば無料であることを伝え、有料の案内があるなら、そのことも分かるようにしておきます。
読者が登録しない選択もあります。記事だけで整理できた人を、無理に足りない状態へ戻す必要はありません。役に立つ情報を渡し、さらに考えたい人が内容を確認できる入口を置く、という順番です。
読まれているのに登録されないときは、話のつながりを見る

アクセスがあるのに登録がないと、ボタンの色や強い言葉を変えたくなるかもしれません。その前に、記事を読んだ人が、そのメール講座を必要とする理由を説明できるか確認してください。
例えば、一般的な気分転換の話を読んだ直後に、コーチング事業の収益化を学ぶ講座が出てきても、読者の目的と合わない場合があります。ボタンが見えやすくても、登録する理由がないのです。
また、記事では仕事の整理を説明しているのに、案内先では誰向けか分からない、何が届くか分からないという状態も考えられます。記事と案内先で、対象や約束していることが変わっていないかを見ます。
登録までの手順が分かるか、リンク先が意図したページかも確認します。一方で、読者数が少ない段階の数件だけで、記事全体が失敗だと判断しないでください。十分な反応が集まっていない場合もあります。
「登録がない理由は文章力だ」と一つに決めず、対象、内容、案内、手順を分けて見る。どこを確認したのかを残せば、次の変更も考えやすくなります。
同じ問いを書き続けないために、ネタ帳へ一行残す

ブログを続けるほど、似たテーマを違うタイトルで何度も書いてしまうことがあります。書いた後に、対象、答えた疑問、伝えた結論を一行ずつ残しておくと、次の候補と比べられます。
例えば、「案内できない理由」と「断られるのが怖い理由」は、タイトルが違っても同じ説明になる場合があります。新しく書くなら、どの場面を具体化するのか、前の記事では答えていない何に答えるのかを決めてください。
前の記事の説明が足りないだけなら、新しい記事を増やすのではなく、既存の記事を直す選択もあります。更新した本数と、読者の疑問に答えた数は同じではありません。
本業と両立する人ほど、書く前の判断が大切です。使える時間を、同じ話の言い換えだけで終わらせず、支援する相手への理解を深めるために使ってください。
次の記事は、三行を決めてから書き始める

次にブログを書くときは、まず「誰が、どんな場面で困っているか」「この記事で何を判断できるようになるか」「さらに考えたい人へ、何を案内するか」の三行を書いてみてください。
三行がつながらなければ、文章を長くする前にテーマを調整します。書く技術を学ぶことも役に立ちますが、相手と目的が曖昧なままでは、うまい文章にしても案内の理由は生まれません。
私は、ブログを書くことを、単に情報を並べる仕事だとは考えていません。お客様が何に迷い、何を知れば次に進めるかを考える仕事でもあります。その問いに向き合うことは、商品の中身を見直すことにもつながります。
この記事の内容を、あなたのビジネスに当てはめて実践したい方へ。メールで課題を出し、私が直接添削する無料講座をやっています。読むだけの講座ではないので、本気の方だけどうぞ。
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