他のコーチと比べて自信がなくなるとき、競合リサーチで見るべきこと

他のコーチと比べて自信がなくなるとき、競合リサーチで見るべきこと

他のコーチのホームページを見ると、立派な資格、豊富な実績、整ったサービス案内が並んでいる。参考にするつもりだったのに、「自分にはまだ足りない」と感じ、作りかけの募集文を閉じてしまう。そんなことはありませんか。

競合リサーチは、自分と相手の優劣を決めるためではなく、お客様が何を比較して選ぶのかを理解するために行います。見る項目を決め、公開されている事実と自分の推測を分け、最後に自分の商品で確認することを一つ選びます。

本業の後に使える時間が限られているなら、際限なく他の人の発信を読むより、調べた内容を次の判断へつなぐことが大切です。今回は、比較で手が止まるときのリサーチの進め方をお伝えします。

目次

「あの人はすごい」と「自分の商品に何が必要か」は別の問い

相手のすごさと自分に必要なことを分ける図

経験の長いコーチを見て学べることはあります。ただし、その人が持っている資格や実績をすべて揃えなければ、今のお客様を支援できないとは限りません。

例えば、経営者を長く支援している人と、初めて部下を持った会社員を支援したい自分では、必要な経験や説明も違います。扱う場面が違うのに、経歴の長さだけを比べても、何を準備すべきかは分かりません。

反対に、「比べない方がよい」と考えて、実際に必要な学習や準備まで省いてよいわけでもありません。自信の有無と、提供できる内容の確認は分ける必要があります。

相手の優れた点を見つけたら、「この点は、自分が支援する場面にも必要だろうか」と問い直します。必要なら、何が不足しているかを具体化します。違う場面の話なら、そのまま自分の課題にしません。

調べるほどやることが増える場合は、見つけたものを全部取り入れる前に、今の商品との関係を確認してください。

先に、今日決めたいことを一つ書く

ページを開く前に今日の問いを一つ書く図

目的を決めずに検索すると、価格を見ていたはずが、資格、動画、投稿頻度へと関心が広がります。最後には情報だけが増え、何を決める時間だったか分からなくなります。

ページを開く前に、今回の問いを書きます。「初回相談の案内に、どんな情報が必要か」「継続支援の内容を、どのように説明しているか」といった問いです。

「自分に何が足りないかを全部知る」では、終わりがありません。「今書いている商品案内で、提供内容を説明するために何を確認するか」まで絞ると、見る箇所を選べます。

調べる範囲も仮に決めます。例えば、同じ悩みを扱う三つの案内を確認したら、一度整理する。この三つは標準の調査件数ではなく、探し続けないための区切りの例です。

まだ材料が足りなければ、何が分からないかを書いて追加で調べます。見続けること自体を作業の成果にしないことです。

肩書きが同じ人だけを、比較対象にしない

お客様が検討する選択肢を広く見る図

コーチングを売っているから、他のコーチだけを調べる。それも一つの方法ですが、お客様が比較している相手とは違う可能性があります。

例えば、仕事の優先順位を整理したい人は、個別コーチングのほかに、時間管理の講座、書籍、自分で予定表を見直す方法などを検討するかもしれません。

ここで確認したいのは、コーチとして誰に勝つかではありません。その人が今の困りごとに対して、どんな選択肢を持っているかです。お金を払わず自分で進めることも、選択肢に含まれます。

他の方法を悪く言う必要はありません。自分で進められる人もいれば、個別に考えを整理する時間を求める人もいるでしょう。その違いを理解すると、自分の支援が必要になる場面を説明しやすくなります。

知名度の高い人ばかりを見るより、同じ状況のお客様が検討しそうな案内を選んでください。目立つ人と、比較する意味のある相手は、必ずしも同じではありません。

見る項目を揃えると、感想から調査に変わる

同じ項目を揃えて案内を見比べる図

ページの印象だけで比べると、「こちらの方が立派」「自分は地味」という感想で終わりがちです。まず、同じ項目を確認します。

一つ目は、誰のどんな場面を扱っているか。二つ目は、どんな状態を目指しているか。三つ目は、実際に何を提供するかです。

さらに、期間や利用条件、料金、申込み前に確認できる情報を見ます。すべてを詳しく調べる必要はなく、最初に決めた問いに関係する項目を選んでください。

例えば、料金だけを抜き出して高い・安いと比べても、個別支援なのか、動画教材なのか、面談以外の対応があるのかで内容は異なります。価格を見るなら、何が含まれる金額かも確認します。

ページにない情報は「不明」と書きます。「書いていないから対応していない」「きっと無制限だろう」と、自分の想像で埋めないようにします。

調査用のメモには、参照したページと確認日も残します。後から案内が変わっていても、いつ見た内容をもとに考えたかが分かります。

公開ページから、売れている理由までは分からない

公開ページから売れる理由は分からない図

完成度の高いページを見ると、「この文章だから売れている」と感じることがあります。しかし、公開ページだけでは、その商品の販売数や集客経路まで分かるとは限りません。

長年の紹介があるのかもしれませんし、別の媒体で説明を読んだ人が来ているのかもしれません。写真や見出しの印象だけで、売上の理由を特定しないことです。

フォロワーが多いことと、今の商品が購入されていることも同じではありません。掲載された感想から読み取れる範囲と、全体の成果も分けて考えます。

記録は、「事実」「自分の解釈」「自分の商品で確かめたいこと」に分けると整理できます。「料金と支援範囲が同じ場所に書かれている」は確認できる事実。「判断しやすそう」は自分の解釈です。

そこから「自分の案内でも、料金に含まれる内容を同じ場所へまとめる」と考えることはできます。ただし、それで申込みが増えるかは、実際に確かめることとして残します。

仮の例:毎日の投稿をまねる前に、案内を見直す

投稿をまねる前に自分の案内を見直す図

ここからは、リサーチの進め方を示す仮の例です。実在するコーチの分析や、成果を確認した事例ではありません。

ある副業コーチが、働き方の選択を支援する商品を準備しています。他の人の毎日の投稿を見て、「自分も毎日発信できないと選ばれない」と考え、募集を止めていました。

そこで、調べる問いを「働き方の相談をしたい人が、申込み前に何を知れると判断しやすいか」に変えます。比較するのは投稿の数ではなく、公開されているサービス案内です。

一つの案内には、転職するか迷っている人が対象と書かれ、面談で扱う内容と、求人の紹介はしないことが説明されていました。別の案内では、今の職場を続ける場合も相談できると示されていました。

この情報から分かるのは、対象や支援の範囲が説明されていることです。毎日投稿しているから契約されている、とは分かりません。

自分の案内を見直すと、「理想の働き方を実現する」とだけ書かれていて、何を相談できるかが曖昧でした。そこで、投稿回数を増やす前に、対象となる場面と提供する関わりを書き足す案を作ります。

次に、想定する読者に近い協力者へ、何を相談できる場だと受け取ったかを確認します。よい感想が出たとしても、契約が取れる証明にはしません。説明が伝わったかをまず確かめます。

この例で変えたのは、自分を励ます言葉ではなく、比較の目的です。「相手のようになれるか」から「自分の案内で何が分からないか」へ戻したことで、取り組む作業が具体的になります。

学んだことは、自分の条件に合わせて組み直す

学んだことを自分の条件で組み直す図

参考になる点を見つけても、相手の商品や文章をそのまま移す必要はありません。その説明が何の疑問に答えているかを考え、自分が提供する内容に合わせます。

例えば、相手が平日昼間の個別対応を強みにしていても、本業の勤務中に対応できない自分が同じ約束をすれば、後で無理が出ます。自分の対応日や返答の目安で説明することです。

相手の特典が多いからといって、全部追加する必要もありません。自分のお客様が目指すことに役立つか、提供を続けられるかを確認します。

実績や経験も借りられません。自分が持っている経験、学んだ内容、実際に支援した範囲を区別して伝えます。見栄えを合わせるために、まだ行っていない支援を実績のように書かないでください。

参考にした説明の役割は取り入れ、文章や画像は自分のものとして作ります。言い回しを少し変えるだけではなく、自分の商品について事実として説明できる内容へ戻します。

自信の問題なのか、具体的な不足なのかを分ける

自信の問題と具体的な不足を分ける図

調べた後に「まだ足りない」と感じたら、足りないものを作業の言葉にしてみてください。「自信が足りない」だけでは、次に何を確認するかが決まりません。

「相談の終わり方を説明できない」「扱うテーマについて、練習で確認したい点がある」「価格に含む対応が未定」という形なら、具体的に準備できます。

実際に不足している能力や知識があるなら、必要な学習や練習を行います。自信がなくても始めればよいという話にして、提供できない内容を引き受ける必要はありません。

一方で、「あの人と同じ経歴になるまでは案内できない」という条件を自分で置いているなら、その経歴が今の支援に本当に必要かを考えます。相手と同じになることが、提供の条件なのかを確かめるのです。

自分だけでは区別しにくい場合は、商品案と、不足だと思う具体的な箇所を相談相手へ見せます。「自信をください」ではなく、「この支援を提供するために、何を確認すべきか」を話す方が、検討しやすくなります。

調査の終わりに、変えることと変えないことを決める

変えることを一つ選び変えないことも決める図

リサーチを終える前に、今回分かったことを短くまとめます。そして、今の自分の商品で変えることを一つ選びます。全部を直す前提にしないことです。

例えば、案内の対象を明確にする、支援範囲をまとめる、申込み後の説明を補う。選んだ理由と、何を見て確認するかも残します。

同時に、変えないことも決めてください。相手が動画を使っていても、今回の問いに関係がなければ動画制作は追加しない。違う条件の商品価格を見ただけでは、自分の価格を変えない。こうした保留も判断です。

調査に使った時間の後には、自分の案内を編集する時間を確保します。週末に調べた資料だけが増えて、肝心の商品が動かない状態を避けるためです。

競合リサーチの成果は、何人のコーチを知ったかではありません。自分のお客様に対する説明や提供を、何を根拠に見直せたかです。

まとめ:競合を見る目的を、自分の次の判断へ戻す

競合を見る目的を次の判断へ戻す図

他のコーチと比べて自信がなくなるときは、リサーチの問いを確認します。誰が上かを決めるのではなく、お客様が何を比較し、自分の案内に何が不足しているかを見る時間にしてください。

公開されている事実、推測、確認したいことを分け、自分の条件に合う改善を一つ選びます。相手の成功理由が分からない部分は、分からないまま扱います。

私は、ビジネスで必要なのは、他のコーチと同じ人になることではなく、目の前のお客様に何を提供できるかを具体的にすることだと考えています。次にページを開く前に、今日決めたい問いを一つ書いてみてください。

よくある質問

競合は、何人くらい調べればよいですか?

決まった人数はありません。最初に見る範囲を区切り、比較したい項目が揃ったかを確認します。足りない場合は、何が不明かを決めて追加します。同じ情報ばかり集まり、自分の判断が変わらないなら、いったん調査を終える目安になります。

他のコーチと同じテーマでは、選ばれませんか?

同じテーマというだけでは判断できません。対象の状況、提供内容、条件、説明の分かりやすさを見ます。違いを作るために不要な特典や大きな約束を加えるより、誰に何を提供するかを正確に伝えてください。

発信を見るたびに落ち込むなら、見ない方がよいですか?

いったん見る範囲や時間を減らす方法もあります。必要な調査と、目的なく投稿を追う時間を分けてください。調査を再開するときは、見る項目を先に決め、最後に自分の作業へ戻れる区切りを作ります。

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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

本業を続けながらコーチングを仕事にしたい方に、商品づくりと販売の道筋を支援しています。個別相談800人超・セッション6,000時間超。

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