継続コーチングの期間と回数はどう決める?副業コーチの商品設計の考え方

継続コーチングの期間と回数はどう決める?副業コーチの商品設計の考え方

単発のセッションは提供しているけれど、継続商品を作ろうとすると手が止まる。三か月がよいのか、半年がよいのか。月一回なのか、二回なのか。他のコーチの案内を見比べても、決める理由が見つからない。

そんなとき、先に回数や期間を埋めてしまうと、単発セッションをまとめただけの商品になりがちです。「六回受けると何が違うのですか」と聞かれて、うまく説明できなくなります。

継続コーチングの期間と回数は、相手が取り組むテーマ、実行して振り返るための時間、必要な支援の接点から考えます。そのうえで、本業と両立する自分が提供できる体制と照らし合わせます。何か月なら売れる、何回なら変われるという一律の答えではありません。

今回は、継続商品を「回数のまとめ売り」で終わらせず、期間中に何を支援するかを説明できる形にする方法をお伝えします。

目次

継続して関わる理由を、回数の前に決める

単発で終わる面談と、面談・実行・振り返りが輪になって続く支援の対比図

まず考えたいのは、なぜそのテーマに継続した支援が必要なのかということです。売上を安定させたいからという提供者側の理由だけでは、お客様が続けて受ける理由にはなりません。

一度話して選択肢を整理すれば、その後は自分で進められる人もいるでしょう。一方で、実際に行動すると新しい疑問が生まれ、振り返って方法を変える支援が役立つ場合もあります。

例えば、仕事の任せ方を考えるなら、面談で方針を決めるだけでなく、職場で試し、相手の反応を見て、次の関わり方を考える過程があります。継続支援の意味は、同じ話を何度も聞くことではなく、その過程で必要な整理をすることにあります。

逆に、実行や振り返りを伴わないテーマに、売りたい金額から逆算して回数を増やしても、支援の理由が曖昧になります。回数が多いこと自体を、価値の説明にしないでください。

「一回では何が扱いきれないのか」「次に会うとき、何を確認するのか」。この二つに答えられるかが、継続商品を考える入口です。答えにくいなら、期間を決める前に支援の目的へ戻ります。

終了時に確認したい状態を、相手の生活の言葉で書く

ゴールの旗の隣で、職場の場面として書類を手渡している人の図

期間を決めるためには、どこを目指しているのかが必要です。ただ、「自信がつく」「自分らしくなる」だけでは、終了時に何を振り返ればよいか分かりにくいかもしれません。

例えば、「仕事を任せる前に、目的と期限、確認するタイミングを整理できる」「予定が重なったとき、何を優先するかを自分の言葉で説明できる」といった状態なら、扱う行動が見えてきます。これは目標の具体化の例であり、すべての人に必要な目標ではありません。

ここでは、お客様が望む変化と、こちらが提供する支援を分けます。お客様の希望は仕事の成果であっても、その成果には職場の状況や他者の判断も関わります。コーチが約束できるのは、提供する関わりや機会であって、外部の結果を自由に決めることではありません。

そのため、案内には「目指す状態」と「支援する内容」を区別して書きます。「この期間で必ず昇進できます」といった結果の約束に置き換えず、どんな検討や振り返りを支えるのかを伝えてください。

終了時の状態は、始める前の仮説でもあります。実際に話す中で本人の希望が具体化することもあるので、開始時にすり合わせ、途中でも確認する余地を残します。

期間の中に、整理・実行・振り返りを置く

整理・実行・振り返りの三つの段階を経て出口へ向かう図

次に、目指す状態へ向けて何に取り組むかを並べます。最初から各回の質問をすべて決めるのではなく、支援の大きな役割を分けてください。

最初は、現状と希望を整理する段階です。何に困り、これまで何を試し、どんな条件の中で取り組むのかを確認します。本人がすでにできていることも見て、不要な課題を増やさないようにします。

次は、本人が生活や仕事の中で試す段階です。面談中に理解できたことと、実際の場面でできることは違う場合があります。何を、どの場面で試すかを具体的にしておきます。

その後に、実行して分かったことを振り返る段階を置きます。うまくいったかどうかだけでなく、想定と違ったことや、まだ判断できないことを整理し、必要なら進め方を変えます。

最後に、今後自分で続けること、支援が必要なこと、いったん終えることを確認します。この出口まで含めて考えると、継続商品は単なる面談回数のセットではなくなります。

すべての人が同じ順番で進むとは限りません。途中で現状の整理に戻ることもあります。これは固定した台本ではなく、期間中に何をする商品なのかを説明するための骨組みです。

面談の間隔は、相手が試せる場面から考える

職場の出来事を挟んで、前後に面談を置いたカレンダーの図

毎週会った方が手厚い、月一回なら無理がない。どちらも一面はありますが、それだけで決めると相手の取り組みと合わないことがあります。

例えば、扱う出来事が月に一度の職場の面談なら、その機会を待たずに次のセッションを重ねても、実行後の話はまだできません。逆に、短期間に何度も試せるテーマなら、変化が起きている間に振り返る接点が役立つこともあります。

確認したいのは、相手が何を試すのか、その機会はいつあるのか、試してから何を振り返るのかです。回数を先に決めるのではなく、その流れの中に面談を置きます。

もちろん、自分の勤務時間や相手の生活の都合もあります。理想的な間隔を考えても、互いに参加できなければ続きません。無理なく取れる時間の中で支援の目的を満たせるかを検討してください。

また、間が空くからといって、無制限の相談対応で埋める必要はありません。面談の間に何を記録し、どこで共有するかが分かれば、自分で取り組める部分もあります。追加の対応を設けるなら、その役割と範囲を説明します。

仮の例:三か月六回を、理由のある設計にする

整理・振り返り・調整・比較の役割を持つ六回の面談と、その間の実行場面の図

ここからは、組み立て方を示す仮の例です。推奨する標準回数でも、実際の受講者の成功事例でもありません。

会社員として働くコーチが、初めてチームを任された人に、仕事の任せ方を整理する支援を考えているとします。期間は三か月、面談は六回という案があります。

最初の面談では、本人が任せたい仕事と、今どこで困っているかを確認します。次の面談までに、担当する仕事を洗い出し、任せる候補を考えてもらいます。

二回目では、候補の中から一つを選び、相手へ何を伝えるかを整理します。その後、実際に職場で試す機会を取ります。三回目は、その結果と相手の反応を振り返る場にします。

四回目と五回目は、試した結果に応じて方法を調整し、別の場面でも使えるかを確かめる接点にします。六回目では、最初に目指した状態と現在を比べ、今後続けることを本人の言葉で整理します。

こう書くと六回が必須に見えるかもしれませんが、そうではありません。実際の試行機会や必要な支援によって、この案自体を見直します。短く済む人も、別の課題が見つかる人もいるでしょう。

この例で説明したいのは、回数を埋めるために話題を作るのではなく、整理と実行、振り返りの機会から回数の理由を作ることです。三か月という期間にも、どんな実行機会を含めたいかという説明が必要になります。

途中の確認を、追加契約のための場にしない

道の途中で二人が地図を広げ、元のルートを確認している図

継続支援の途中では、最初の目標と今の取り組みが合っているかを確認します。予定した内容を消化しているかだけではなく、相手にとって必要な支援になっているかを見る場です。

例えば、当初は仕事の任せ方がテーマだったのに、話しているうちに予定の立て方ばかりを扱っているなら、その関係を確認できます。元の目標に必要な寄り道なのか、別のテーマに変わったのかを言葉にします。

ここで、見つかった悩みを何でも追加商品に変える必要はありません。今の支援で扱うこと、本人が進められること、専門や範囲が違うことを分けます。必要な変更があれば、理由と進め方を相談します。

「まだ問題があるから終われない」という説明だけでは、終了の見通しが持てません。人の生活に課題がなくなるとは限らないからです。今回の契約で何を扱うのかという線を保ちつつ、本人の希望を確かめてください。

支援の途中で方針を見直せることは、準備不足をごまかすことではありません。最初から何を提供するかを説明したうえで、実際の状況を見て相談する姿勢です。

終了の目安があると、継続の意味も説明しやすい

一区切りの後に、自分で進む・別の目的で再開する・終える、の三つの道がある図

継続商品を作るとき、どう続けてもらうかばかり考えてしまうことがあります。しかし、何をもって一区切りにするかを考えることも重要です。

決めた期間の終わりには、最初に扱うと合意したテーマについて、何が整理され、何を試し、何がまだ残っているかを確認します。「次も契約するか」の前に、今回の支援を振り返るのです。

本人が自分で進められる状態なら、終了も一つの選択です。別の目的で支援を希望するなら、その目的と内容をあらためて相談できます。継続したことだけを成功、終了したことを失敗と決めないでください。

当初の希望に届いていなければ、その状況も曖昧にせず確認します。何ができ、どこで止まり、こちらの説明や支援に見直す点があったかを振り返ります。成果が出ない理由を、相手の努力だけに押しつけないことです。

私は、長く契約してもらうことだけを、よい商品かどうかの基準にはできないと考えています。相手が今必要としている支援を、分かる形で提供できているか。その視点から、続ける理由も終える理由も説明します。

本業と両立できるかを、提供前に確かめる

本業と家庭の皿と、面談と準備の皿が釣り合っている天秤の図

支援の流れができたら、自分の体制を確認します。面談時間だけでなく、準備、記録、連絡、日程変更への対応も含めて考えてください。

例えば、月に二回の面談を提供する商品でも、各回の準備や面談間の対応が重ければ、複数人を同時に支援するのは難しい場合があります。人数を増やす前に、一人分をどのように提供するかを具体的にします。

会社の繁忙期や家族の予定も、最初から分かる範囲で織り込みます。続けられない頻度を約束してから、気合で埋めようとしないことです。お客様側にも、参加と実行に必要な時間を説明しておきます。

価格を決めるときも、回数を増やせば高くできると考えるだけでは不十分です。何を支援する商品か、その支援を必要とする人がいるか、自分が継続して提供できるかを合わせて見ます。

売れることと、責任を持って提供し続けられることは、両方必要です。契約を取るために内容を足し続けるのではなく、目的に必要な支援を選び、その提供に見合う条件を考えてください。

今の商品案を、五つの文章で確かめる

五つの文章を書き終えた紙から、商品の箱へ矢印が向かう図

最後に、今考えている継続商品について、五つの文章を書いてみてください。「誰のどんな状況を扱うか」「終了時に何を確認するか」「期間中に何を試すか」「各面談は何のためにあるか」「自分はどう提供するか」です。

この五つがつながると、期間や回数を決める材料ができます。逆に、回数と金額しか書けない場合は、商品名を工夫する前に、支援の中身へ戻る必要があるかもしれません。

初めから、すべての人に通用する設計を作る必要はありません。今の対象に向けた案を作り、説明して分かりにくい点を確認し、提供できる範囲で改善します。ただし、案を作れたことと、その商品で実際に成果が確認できたことは分けてください。

継続商品は、単発を長くするためだけのものではありません。相手が取り組む過程で、何をどう支えるかを形にするものです。その理由を説明できることから始めてみてください。

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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

本業を続けながらコーチングを仕事にしたい方に、商品づくりと販売の道筋を支援しています。個別相談800人超・セッション6,000時間超。

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