なぜ、タダで手に入る情報に価値がないのか——河原の石ころは、1万円では売れない

なぜ、タダで手に入る情報に価値がないのか——河原の石ころは、1万円では売れない

なぜ、タダで手に入る情報に価値がないのか。答えを先に書きます。河原に落ちている石ころと同じだからです。誰でも拾えるものには、値段がつきません。ネットで拾ってきた情報も同じで、あなたが「すごい情報だ」と思っても、お客様も同じ検索ができます。だから、タダで仕入れた情報を並べても、商品にはなりません。売れるのは、お金を払わないと手に入らないもの、つまり、実践した人の経験、正しい順番、そして「自分の場合はどうか」の答えです。この記事では、なぜタダの情報に価値がないのか、では何に価値があるのか、私自身の発信もタダなのになぜ書いているのか、そしてタダの情報集めが時間の無駄になる線はどこか、を順番に書きます。

目次

先日、私はXにこう書きました——タダの情報に価値がないのは、河原の石ころと同じだから

川辺の石を拾い上げる人と、空白の値札を持って首を横に振る人の図

先日、私はXとThreadsにこう書きました。なぜ、タダの情報に価値がないのか。理由は簡単で、河原に落ちている石ころと同じだからです。いくら情報といえども、誰でも手に入る情報に価値はありません。河原に落ちている石ころを1万円で売ろうと思っても売れませんよね。それと同じで、タダで仕入れた情報は、調べれば誰でも手に入るので、高く売れることはありません。このことを理解しないと、ネットから仕入れてきた情報で「すごい情報」と思ったところで、価値はなく、商品にすることはできません。もちろん、私が発信している情報もタダなので、ポジショントークです。お金を払ってしか手に入らない情報は、クローズしたところで扱っているわけです。

短い投稿なので、言葉を定義しておきます。

情報の価値とは、その情報の手に入りにくさと、それを手に入れた人に起きる変化の大きさを、掛け合わせたもののことです。

片方がゼロなら、価値はゼロです。誰でも手に入るものは、手に入りにくさがゼロなので、どれだけ中身が正しくても、値段がつきません。逆に、手に入りにくくても、手に入れた人に何も起きなければ、それも価値はありません。私は個別相談800人超、セッション6,000時間超の記録を持っていますが、稼げていないコーチの多くは、この前半、つまり「手に入りにくさ」の方をまったく見ていません。ネットで集めた正しい情報を、正しいから売れるはずだ、と思っているのです。

なぜ、誰でも手に入るものは売れないのか——手に入りにくさと、値段の関係

石ころの山より、宝石一粒の側に大きく傾く天秤の図

河原の石ころと、宝石の違いは何でしょうか。どちらも石です。違いは、手に入りにくさだけです。石ころは、しゃがめば誰でも拾えます。宝石は、掘って、選んで、磨いた人からしか手に入りません。だから宝石には値段がつき、石ころにはつきません。中身が石であることは、同じなのに、です。

情報も、まったく同じです。表にしておきます。

タダで手に入る情報(石ころ) お金を払わないと手に入らない情報(宝石)
検索すれば出てくる一般論 実際にやった人の、失敗を含めた経験
「集客には発信が大事」のような正しい話 あなたの状況で、何を先に、何を後にやるかの順番
誰の場合にも当てはまる話 あなたの場合に当てはめた答え
読めば分かる やってみないと分からないことを、先に教えてもらえる
仕入れ値ゼロ 仕入れ値がある(お金か、時間か、失敗)

左の列は、仕入れ値がゼロです。仕入れ値がゼロのものは、売値もゼロに近づきます。誰でも同じものを仕入れられるからです。これは、前回の記事なぜ、あなたの商品は選ばれないのか(記事023)で書いた「ライバルと同じ商品なら、安い方が選ばれる」と同じ構造です。同じものを持っている人が他にもいれば、値段は下がり続けます。最後はゼロ、つまりタダになります。ネットにある情報は、すでにこの状態です。

ネットで集めた「すごい情報」が商品にならない理由——お客様も、同じ検索ができる

背中合わせの二人が同じ検索画面で同じ紙を見ている図

ここで、多くの人がつまずきます。ネットで集めた情報を組み合わせて、自分なりに整理して、「これは価値がある」と思って商品にする。ところが売れません。理由は、お客様も同じ検索ができるからです。あなたが3日かけて集めた情報は、お客様が3日かければ集められます。お客様から見れば、それにお金を払う理由がありません。

「でも、整理してあるのは私だけだ」と思うかもしれません。整理には、少し価値があります。しかし、整理した情報を読んだお客様は、「知っている」状態になるだけです。「できる」状態にはなりません。この違いは、なぜ、知っているのにできないのか(記事018)で書きました。お客様が高いお金を払うのは、「できる」ようになることに対してです。知っていることを増やすだけの商品には、本の値段くらいしか払いません。

もう一つ、見落としがちなことがあります。集めた情報を売っている人は、自分がその情報でやってみていない、ということです。やってみていない人の情報には、失敗が入っていません。うまくいく話だけが並びます。お客様は、それを実際にやってみて、途中で必ずつまずきます。そのとき、集めた情報しか持っていない人は、答えられません。答えられない人の商品は、2回目が売れません。ここで、商品として終わります。

私の発信もタダです——だから、これはポジショントークです

道に落ちたビラを拾いながら半開きの扉へ向かい、奥に鍵付きの箱がある図

ここは、素直に書きます。このブログも、私のXもThreadsも、タダで読めます。ということは、私が今書いているこの記事にも、河原の石ころと同じ程度の価値しかない、ということです。私は、それを分かった上で書いています。タダの情報は、マーケティングだからです。この話は、6年前にも無料の情報はマーケティングという記事に書きました。言っていることは、今も変わっていません。

では、私がタダで書いているものは何のためにあるのか。「誰から買うかを決める材料」です。お客様は、ブログを読んで稼げるようにはなりません。ブログを読んで、「この人の考え方は信用できるか」「この人に頼むか」を決めます。決めた人が、お金を払わないと手に入らない場所、つまり講座や個別のセッションに来て、そこで初めて、自分の場合の答えを受け取ります。私の「クローズしたところ」というのは、この場所のことです。

つまり、タダの情報には、二つの役割しかありません。一つは、読んだ人が「誰から買うか」を決めるための材料になること。もう一つは、出している側にとっての集客であること。なぜ、何を学ぶかより「誰から学ぶか」なのか(記事014)で書いたとおり、タダの情報は「何を学ぶか」ではなく「誰から学ぶか」を決める場所です。ここを取り違えて、タダの情報だけで学び切ろうとすると、時間だけが過ぎます。

あなたが自分の発信をするときも、同じです。タダで出しているものは、お客様が「あなたに頼むか」を決める材料であって、商品ではありません。発信で全部教えてしまって、お客様が「もう分かった」と思う状態を作るのは、逆効果です。発信は、あなたが持っている宝石の存在を知らせるためのもので、宝石そのものを配るものではありません。

お金を払わないと手に入らない情報とは何か——経験・順番・自分の場合の答え

鍵穴つきの三つの箱(経験の足跡・順番の階段・自分に合う形の紙)と鍵を持つ人の図

では、宝石にあたる情報とは、具体的に何でしょうか。私は、三つだと考えています。

  • 経験。実際にやった人が持っている、失敗を含めた話です。「発信が大事」は誰でも言えますが、「毎日発信して3ヶ月、何も起きなかったときに、何を変えたら反応が出たか」は、やった人しか持っていません。
  • 順番。何を先にやり、何を後回しにするか、です。ネットには「やるべきこと」が全部書いてありますが、順番は書いてありません。順番を間違えると、全部やっても結果が出ません。
  • 自分の場合の答え。一般論を、あなたの商品、あなたのお客様、あなたの状況に当てはめたときの答えです。これは、あなたの状況を知っている人にしか出せません。検索では絶対に出てきません。

三つ目が、一番手に入りにくく、一番価値があります。私がメール講座で、答えを渡さずに課題を出して添削しているのは、このためです。なぜ、メールコンサルでは答えを渡さないのか(記事017)に書きましたが、一般論の答えを渡しても、その人の場合の答えにはならないからです。書いてもらったものを見て、その人の場合に直す。これは、タダの情報では原理的にできません。

そして、ここが大事なのですが、この三つを仕入れて、自分で実践すると、それがあなたの「経験」になります。仕入れた宝石が、あなたの宝石になるのです。あなたが売れる情報とは、この経験のことです。集めた情報ではなく、払って仕入れて、やってみて、失敗して、直した経験。それだけが、お客様が高いお金を払う商品になります。

タダの情報集めが時間の無駄になる線——集める前に、仕入れるものを決める手順

紙の山に埋もれる人と、一枚に印をつけ一本の鍵で扉へ向かう人の対比図

投稿では「タダの情報ばかり集めて結果を出そうとしても時間の無駄」と書きました。誤解しないでほしいのですが、タダの情報が全部無駄だとは言っていません。用語の意味や、一般的なやり方は、タダで十分です。無駄になるのは、タダの情報で「自分の場合の答え」まで手に入れようとすることです。そこは、いくら集めても出てきません。手順にします。

  1. 今、止まっている課題を一文にする。「集客ができない」ではなく、「発信は3ヶ月続けたが、体験セッションの申し込みが0件」のように、具体的に。
  2. その課題のうち、タダで分かる部分を分ける。用語の意味、一般的な手順、他の人の事例。ここはタダで済ませます。時間の上限を決めて、例えば半日で切ります。
  3. タダで分からない部分を書き出す。「私の商品で」「私のお客様に」「私の今の数字で」何を変えればいいか。ここが、お金を払わないと手に入らない部分です。
  4. その答えを持っている人を選ぶ。持っているかどうかは、その人が自分でやって結果を出しているか、その人のクライアントに結果が出ているか、で見ます。
  5. 払って仕入れる。払うのはお金か、時間か、失敗のどれかです。お金が一番早く、失敗が一番高くつきます。
  6. 仕入れた答えを、すぐに自分の商品と行動に使う。使わずに置いておくと、それはまた「知っているだけの情報」に戻ります。

手順の5で、「お金を払えば何でも手に入る」と読まないでください。なぜ、高額塾に入っても稼げるようにならないのか(記事019)で書いたとおり、払っても、自分の場合の答えを出してくれない場所はあります。払う先を選ぶのが手順4で、手順3で「何を仕入れるか」を決めていないと、手順4も選べません。順番を飛ばして手順5だけやる人が、高い塾に入っても稼げない人です。

それでも、お金を払わずに済ませようとする人より、払って仕入れる人の方が、圧倒的に早く結果が出ます。6年前になぜ、ビジネスが投資なのかで書いた「お金がない人が稼げない理由は、自己投資しないから」は、今も同じです。タダの情報を集める時間は、無料に見えて、一番高い仕入れ値を払っています。あなたの時間です。

河原の石ころは、いくら集めても石ころです。集める前に、何を仕入れるかを決めてください。そして、仕入れたものを自分で使って、自分の経験に変えてください。それが、お客様がお金を払う、あなたの商品になります。

よくある質問

タダの情報は、まったく読まなくていいということですか。

違います。用語や一般的な手順、他の人の事例は、タダで十分です。読まなくていいのではなく、そこに時間の上限を決めてください。無駄になるのは、タダの情報で「自分の場合の答え」まで出そうとすることです。そこは何時間かけても出てきません。

ネットで学んだ内容を商品にしているのですが、やめた方がいいですか。

やめる必要はありませんが、そのままでは売れ続けません。学んだ内容を自分で実践して、失敗し、直した経験を商品に入れてください。お客様が払うのは、集めた情報にではなく、あなたの経験と、お客様の場合に当てはめた答えに対してです。実践していない内容は、お客様がつまずいたときに答えられず、2回目が売れません。

お金を払って学べば、必ず価値のある情報が手に入りますか。

必ずではありません。払う前に「自分の何を仕入れるのか」を決めていないと、払っても一般論しか手に入らない場所を選んでしまいます。仕入れるものを決めてから、それを持っている人(自分で結果を出しているか、クライアントに結果が出ているか)を選んでください。

自分の発信で、どこまで教えていいのですか。

お客様が「この人に頼むか」を決められるところまでです。考え方、見方、一般的な手順までは出して構いません。出さないのは、お客様の場合に当てはめた答えと、順番の細部です。発信で全部教えて「もう分かった」と思われるのは、逆効果です。発信は、宝石の存在を知らせるものであって、宝石を配るものではありません。

「ポジショントーク」と自分で言っていますが、それでも読む意味はありますか。

あります。ただし、意味は「学ぶ」ことではなく、「誰から買うかを決める」ことです。私の考え方が合うか、信用できるかを、この記事で判断してください。合うと思った方は、お金を払わないと手に入らない場所、つまり講座や個別のセッションで、自分の場合の答えを受け取ってください。合わないと思った方は、別の人を選べばいいだけです。それが、タダの情報の正しい使い方です。

この記事の内容を、あなたのビジネスに当てはめて実践したい方へ。メールで課題を出し、私が直接添削する無料講座をやっています。読むだけの講座ではないので、本気の方だけどうぞ。
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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

本業を続けながらコーチングを仕事にしたい方に、商品づくりと販売の道筋を支援しています。個別相談800人超・セッション6,000時間超。

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