コーチのメール講座はどんな順番で作る?各回の役割とつながりを考える方法

コーチのメール講座はどんな順番で作る?各回の役割とつながりを考える方法

メール講座を書こうとして、伝えたい話題を並べたものの、どの順番にすればよいか決まらない。自己紹介、考え方、事例、課題、サービス案内。材料はあっても、一通目から文章にすると、途中で話が重なってしまうことはありませんか。

順番を考えるときは、先に各回の文章を書き上げるのではなく、読者が最初に抱える問いと、講座の終わりに整理できることを決めます。その間を、何を理解し、何を自分に当てはめ、次に何を考えるかという段階に分ける方法があります。

メールの数を増やすことが、講座の充実とは限りません。前の説明が次の検討に使われ、読者が何をしているか分かることが大切です。

今回は、本業を続けながらコーチングを仕事として育てる方へ、メール講座全体の構成を考える手順をお伝えします。配信ツールの設定や必ず売れる台本ではなく、各回の役割とつながりを整理する話です。

目次

最初と最後の読者の状態を、一つずつ書く

講座の最初と最後の状態を書く図

構成を考える前に、誰が何を知りたくて登録する講座かを確認します。「コーチングに興味がある人」だけでは、知りたいことの範囲が広すぎます。

たとえば、本業を続けながら活動していて、やることが増え、何を優先するかを決められない人なのか。商品案はあるけれど、誰に向けた支援か説明できない人なのか。登録時の問いが違えば、最初に必要な説明も変わります。

次に、講座を終えたとき、どこまで整理できる内容にするかを決めます。「必ず収益化する」など、読むことだけでは約束できない結果を置く必要はありません。「自分の取り組みと目的を照らし、次に確認することを一つ選ぶ」といった範囲も考えられます。

この終わりの状態は、本人がその先に望む理想の未来とは分けます。事業を育てたいという大きな希望に対して、メール講座では現状と検討事項を整理する。その役割を明確にするのです。

ここが決まると、講座に含める話題と、今は入れない話題を選びやすくなります。

「伝えたいこと」より「次を考える前に必要なこと」を並べる

次の前に必要な説明を先に置く図

講座に使いたい知識を全部並べるだけでは、説明の目次にはなっても、読者が取り組む順番にはならない場合があります。

たとえば、対象者を選ぶ考え方を説明する前に、何を基準に選ぶのかを知る必要があるかもしれません。また、行動の計画を考える前に、何を確かめたいかが決まっていなければ、予定に入れる作業も曖昧になります。

各段階について、「この次を考えるために、先に何が分かっている必要があるか」と問い直してみてください。足りない説明があれば前へ置き、すでに説明していることは繰り返しすぎないようにします。

ただし、一つの順序をすべての人に当てはめる必要はありません。経験や準備の状況が違う読者を想定するなら、どの段階からでも同じ答えになるわけではないことを説明します。

講座の共通の流れと、個別に確認する事情を分けることが大切です。順番を設計したからといって、本人の状況を確かめずに結論まで固定しないでください。

各回の役割を、一文にしてから書き始める

各回の役割を一文にしてから書く図

構成の下書きでは、メールごとに三つの項目を書けます。今回答える問い、読んだ後に整理すること、次へ引き継ぐものです。

たとえば、「今している作業は、何のためか」が問いなら、整理するのは作業と目的の対応です。次へ引き継ぐのは、目的との関係が説明できない作業かもしれません。

ここで、「マインドの話」「商品づくりの話」だけにしないことです。大きな分野名だけでは、一通の中で何を扱うかを決めにくくなります。

同じ問いを複数回扱う場合は、役割の違いを書きます。最初は考え方を知る回、次は自分の例へ当てはめる回、その後は試した内容を振り返る回という区別です。同じ主張を強い言葉で繰り返すだけなら、まとめられるかを検討します。

反対に、一通で説明、比較、作成、振り返りまで行おうとしているなら、分ける候補になります。分量のためだけでなく、読者が一度に行う判断が重なっていないかで考えましょう。

仮の例:優先順位を整理する講座の構成

一つの作業を各回へ持ち越す仮の例の図

ここからは、構成の考え方を示す仮の例です。私が実際に配信している講座の通数や内容、効果を確認した設計ではありません。

想定するのは、本業を続けながらコーチングを育てていて、作業の優先順位に迷う人向けの講座です。終わりの状態を「今の一つの作業について、目的と不足を確認し、次の確認事項を選ぶ」と置きます。

最初の回は、取り組みが多いことと、必要な仕事が進んでいることは別だと説明します。読者には、直近で進めようとして止まった作業を一つ挙げてもらいます。引き継ぐものは、その場面です。

次の回では、その作業を何のために行うかを考えます。前の回答を使い、誰のどんな判断に役立つかを整理します。目的を説明できない場合は、その点も未確認として残せます。

その次の回は、先へ進むために不足している情報や判断を分けます。手順を知らないのか、対象を選べていないのか、作ったものを確認したいのか。すべてを「自信がない」にまとめず、具体的に見る考え方を伝えます。

最後の整理では、一つの確認事項を選びます。自分で調べる、今ある案を比較する、助言を受けるなど、本人の状況に合う次の進め方を考えます。個別の相談を案内する場合は、その先に置けます。

この構成は、何通が正解かを示すものではありません。最初に取り出した一つの作業が、後の回でも材料として使われている点が大切です。回が変わるたびに別の宿題へ飛ぶ構成とは、つながりが違います。

課題は、次の説明へ使うものから考える

課題の答えを次の回の説明に使う図

課題を置く際は、返信してもらうことだけを目的にせず、その回答を何に使うかを決めます。読者自身の整理に使うのか、個別助言に使うのか、次の回の検討に使うのかを考えます。

たとえば、前の回で困った場面を書いてもらったなら、次の回の冒頭で「前回挙げた場面について考えます」と示せます。回答した内容が、その後の学習にどう役立つかが見えます。

一方、毎回同じ現状説明を最初から求めると、前の回答を使っていないように感じられる場合があります。再確認する必要があるなら、何が変わったか、別の観点で何を確かめたいかを説明します。

個別の助言がある講座なら、誰が何を読み、何を返すのかも構成と一緒に考えます。共通の説明と個別の返信を分けておくと、どこで本人の事情を確かめるかが明確になります。

ただし、回答を全部、次の商品へ案内する材料だけとして扱わないことです。本人が自分の状況を理解するために役立つ課題にし、仮の回答例へ合わせるよう誘導しないでください。

前回の確認と、今回の問いを短くつなぐ

前回の確認と今回の問いをつなぐ図

本業の後や休日に読んでいる人は、前のメールを読んでから時間が空く場合があります。各回の冒頭には、前に何を考えたかと、今回は何をするかを短く添えられます。

「前回は、止まっている作業を一つ選びました。今回は、その作業の目的を確認します」という形です。前の説明を全文繰り返す必要はありません。

本文の最後にも、今回整理したことと、次に扱う問いの関係を示します。ただし、次を読ませるためだけに、今回答えると伝えた問いを放置しないことです。

たとえば、目的の確認方法を説明する回なら、その回で実際に確認できる材料を渡します。「詳しいことは次回」と繰り返すだけでは、順番があることと、答えを先延ばしにすることが混ざってしまいます。

読者が途中で読むのを止めたとしても、その回までに考えたことを持ち帰れるか。この観点でも、各回の中身を確認してみてください。

配信の進み方と、考える順番を混同しない

配信の進み方と考える順番を分ける図

メールを何日おきに送るかと、何を先に理解するかは別の設計です。まず内容のつながりを整理し、その後で、読者の取り組みと自分の対応に合う進み方を考えます。

読むだけで続きが届く講座もあれば、課題提出や返信を経て次へ進む講座もあります。どちらにする場合も、登録時の案内と実際の進行を一致させます。

個別助言があるなら、受け付ける範囲や、確認に使う時間を含めて検討します。本業の勤務中に返せないのに、即時対応や毎日の個別返信があるようには見せないことです。

すでに運用している講座を見直す場合も、構成を考え直したからといって、その場で全メールを入れ替える必要はありません。受講中の人がどこまで進んでいるか、以前の課題との関係が変わらないかを別に確認します。

本文を書き直すこと、進行条件を変えること、実際に配信へ反映することを分けて扱うと、内容の改善が運用の混乱につながりにくくなります。

個別の相談は、講座の答えを隠さず案内する

答えを隠さず個別の相談を案内する図

メール講座の後に個別支援を案内するなら、講座で分かることと、本人の事情を一緒に確認する意味を分けて伝えます。

共通の考え方を読んでも、対象の候補が二つ残る、自分の案が目的につながっているか分からない、という場合はあります。その個別の判断を扱う場として案内できます。

ただし、「講座を読んだだけでは必ず失敗します」と不安を作る必要はありません。一人で次へ進める人もいます。今は支援を使わないという判断も含めて、選べる説明にしてください。

案内する際は、何を相談でき、何が含まれず、どんな条件で参加するかを示します。講座を読み終えたことを、契約する意思とみなさないようにします。

無料の講座の後に有料の機会があるなら、その存在も分かるようにしておきます。講座の目的と商品の説明がつながることと、販売を隠して進めることは別です。

全文を書く前に、構成だけを続けて読む

構成だけを続けて読み確かめる図

各回の役割が並んだら、問い、整理すること、次へ引き継ぐものだけを順番に読んでみます。前に必要な説明が後ろへ来ていないか。同じ作業を理由なく繰り返していないか。途中で読者の目的が変わっていないかを見ます。

構成が長いなら、今の講座の到達点に必要なものと、別の記事や別の機会で扱えるものを分けます。持っている知識を全部教えなければ、役に立たないわけではありません。

可能なら、案内で想定している読者に近い人へ、何を考える講座に見えるかを尋ねる方法もあります。分かりにくい箇所を確認するもので、契約が取れるかを証明するテストではありません。

運用後は、提出の有無だけでなく、前の回と今回のつながりについて質問が来ていないか、課題の目的に必要な情報が得られているかを確認します。順番を変えるときは、変えた理由と各回への影響を残してください。

まとめ:一通ずつではなく、理解の引き継ぎを設計する

メール講座の構成は、登録時の問いと、終わりに整理できることから考えます。各回が答える問い、整理すること、次へ渡すものを一文にすると、必要な順番と重複が見えてきます。

私は、講座の価値を通数だけで考えるより、読者が前の内容を使い、自分の状況を考えられるかで見直すことが大切だと思います。共通の流れがあっても、全員へ同じ原因や結論を当てはめないことです。

まずは今ある講座について、各回の役割だけを抜き出してみてください。文章を全部書き直す前に、つながっているところと、飛んでいるところを確かめられます。

よくある質問

最初に通数を決めた方がよいですか?

仮の上限を置くことはできますが、数を埋めるために話題を増やさないことです。到達点に必要な理解や作業を並べ、一回の負担を見て分けるかまとめるかを考えます。

自己紹介は、一通全部を使って書くべきですか?

必ず独立させる必要はありません。誰が何を支援する講座かは最初に伝え、その後は各回の理解に必要な背景を選べます。長い経歴の紹介で、登録時の問いへの説明が後回しになっていないかを確認してください。

途中で分からない人がいるなら、全体の順番を変えるべきですか?

まず、その人に必要な説明が抜けているのか、表現が伝わらないのか、個別の事情があるのかを分けます。一件の反応だけで全体を入れ替えず、確認できた不足から見直します。

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この記事を書いた人

株式会社マインドコーチ 代表取締役 安達慎一

本業を続けながらコーチングを仕事にしたい方に、商品づくりと販売の道筋を支援しています。個別相談800人超・セッション6,000時間超。

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